音のブログ

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「 ハクション大魔王の歌 」嶋崎由理

「 ハクション大魔王の歌 」嶋崎由理
作詞:丘灯至夫 作曲:市川昭介
1969年10月20日発売

 

阿佐ヶ谷で横綱輪島と鉢合わせしたことがあります、ハナオです。

 

今回のイントロが短い名曲たちは、嶋崎由理の「 ハクション大魔王の歌 」を取り上げます。

 

 

 

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「 ハクション大魔王の歌 」について 

呼ばれて飛び出てジャジャジャジャ~ン

「 ハクション大魔王 」は1969年10月5日から1970年9月27日までフジテレビ系で放映されたタツノコプロ製作のギャグアニメ作品です。

 

「 アラビアンナイト 」に登場するランプの魔人を元ネタに、愛すべきメタボ体型のおっちょこちょいで人が良い魔王のドタバタを、ときに世相を絡めときに人情を織り交ぜたストーリーで人気を博しました。

 

魔王の声優は大平透で、ハナオは彼がアテた数多くのキャラの中でもっとも好きなのが「 ハクション大魔王 」の主人公です。

 

この作品自体に愛着があるのですよ~。

 

ですから、フラッと入ったおもちゃ屋で魔王の壺のぬいぐるみを見かけたと思ったらいつの間にか部屋に飾ってあったりしちゃいます。

 

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photo by HANAO

 

シンガーは嶋崎由理

表題のとおり、「 ハクション大魔王の歌 」はアニメの主題歌としてEPが発売されており、歌っているのは嶋崎由理( しまざき由理 )。

 

「 みなしごハッチ 」旧・新作主題歌や、「 Gメン'75 」のエンディングテーマ「 面影 」「 追想 」も彼女の歌です。

 

それにしてもアニメソングのダミ声と、「 Gメン'75 」の歌のアダルトなボイスが同一人物であるのがちょっとびっくり。

 

更に歌っていたのが「 ハクション大魔王 」のときがまだ12歳、「 Gメン'75 」のときでさえ高校を卒業したばかりだったことで二度驚きです。

 

「 ハクション大魔王の歌 」レコードのB面は、アニソンの女王堀江美都子が歌う「 アクビ娘 」で、TVアニメ放映時にはこの2曲がオープニングとエンディング入れ替えられたりしていました。

 

くっしゃみひとつで呼ばれたからは~
 それがわたしの御主人様~よ~

 

良いですね、このぶっとんだ歌詞。

 

この後解説するアレンジとも相まって超ノリノリです。

 

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聴きどころだらけの演奏パート

たかがアニメソングと侮るなかれ、「 ハクション大魔王の歌 」の器楽演奏は聴きどころに溢れています。

 

曲のスタートはまずくしゃみから。

 

ハッ、ハッ、ハックショ~~ン!!……これはスルーして良いのか(笑)

 

BPM128、速めのテンポです。

 

弱起1拍、ファズギターがリードを奏でます。

 

ファズとはディストーション・ オーバードライブと同種・同原理で音を歪ませるエフェクトのことで、歪み具合が大きいものほど上記の並び順で呼ばれていますが、明確な定義はありません。

 

なお、ファズエフェクターには、回路に使われているトランジスタがゲルマニウムとシリコンの2種類があり、ゲルマニウムファズの方がよりノイジーで低音が強調されます。

 

「 ハクション大魔王 」のファズの音はゲルマニウムっぽく聞こえます。

 

次にリズムセクション。

 

ドラムはストレートな8ビートとちょっと古臭さを感じさせるフィルに味があってノ~リノリ。

 

ベースはスケールライクなフレーズをオルタネイトピッキングが細かいパッセージで刻んでキッレキレ。

 

縦の線のドラムと横の線のベースが最高のアンサンブルで、笑ってしまうほど痛快なリズムの流れを作っています。

 

同じくリズム隊ではスナップの効いたタンバリンにも耳が惹きつけられます。

 

デジタルサウンドでは味わえない、人ならではのグルーブがカッコイイ!!

 

バックのオーケストラが管と弦で盛り上げますが、その中でもプランジャーを使ったトランペットが良い意味で楽曲からロックっぽさを緩和しています。

 

サビのブレイクに入ってくる「 は~っ! 」という剽軽なフィーメイルコーラスには、前出の「 アクビ娘 」の堀江美都子も加わっています。

 

エンディングは平行短調の主和音でフィニッシュ。

 

演奏時間2分12秒。

 

ああ、大皿に100個くらい乗ったハンバーグを一瞬で平らげてみたい……できませんけど。

 

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。