立位体前屈は常にマイナス、ハナオです。
今回の目で見て耳で聴く音楽理論は、Section1「 楽譜と音符を学ぼう 」の第12回「 楽譜の上は記号だらけ 」( その4 )です。
「 奏法の省略記号 」
「 奏法記号 」
「 レガート 」
音を切ることなく、なめらかに演奏することを「 レガート 」( legato )といいます。
演奏の指示には、弧線「 スラー 」( slur )を用います。
「 スラー 」は、「 タイ 」と異なり、音程の違う複数の音に使用されます。
バイオリン・チェロなど擦弦楽器での「 スラー 」は、ひと弓で演奏するための指示記号となります。
「 スタッカート 」
「 スタッカート 」( staccato )は、音を短く切って演奏することで音符の上下に点を打って指定します。
感覚的ではありますが、通常の約1/2の長さで演奏します。
「 メゾ・スタッカート 」
次に紹介する「 テヌート 」と同時に表記した「 スタッカート 」は、「 メゾ・スタッカート 」( mezzo staccato )または「 ハーフ・スタッカート 」( half staccato )といい、通常の3/4程度の長さで演奏します。
「 スタッカーティシモ 」
塗りつぶした逆三角形の記号を用いる「 スタッカーティシモ 」( staccatissimo )は「スタッカート」の強調型で、通常の1/4の長さの演奏を指示します。
「 ポルタート 」
「 スラー 」と「 スタッカート 」を併記すると「 ポルタート 」( portato )になります。
ざっくり言うと“音と音のつなぎを流れるように”演奏する意味ですが、楽器によって個別の奏法を用いることが多く、また「 メゾ・スタッカート 」と同義に捉える見方もあります。
「 テヌート 」
音の長さを十分に伸ばすことを「 テヌート 」( tenuto )と呼び、音符の上に短い横線を引いて指示します。
「 マルカート 」
逆さになった「 アクセント 」のような記号は「 マルカート 」( marcato )を指示します。
ひとつひとつの音をはっきりと演奏します。
「 装飾記号 」
「 アルペジオ 」
分三和音奏法のことを「 アルペジオ 」( arpeggio )といいます。
コードトーンを符割りに応じて弾く場合は単音ごとに記譜されますが、専用の記号を用いる場合はタイミングを少しずつずらしながら一度にまとめて弾きます。
下の譜面の1~2小節は通常演奏、3~4小節は同じフレーズを「アルペジオ」で弾いています。
音声データもアップしますので聴き比べてください。
「 グリッサンド 」
ある程度ピッチ( 音程 )が離れた2つの音の間を連続的に演奏することを「 グリッサンド 」( glissando )といいます。
「 スライド 」( slide )の別名もあり、俗称「 グリス 」もよく使われます。
上行型を「 アップ・グリス 」、下行型を「 ダウン・グリス 」とも呼びます。
なお、上記のように2音を指定した場合は「 グリス 」の開始と終了の音をきっちり演奏しなくてはいけませんが、開始音または終了音の片方のみ指定の「 グリス 」では記譜されていない側の音の選択は演奏者に任されます。
「 ポルタメント 」
すべての音を切れ目なく連続して演奏する「 グリス 」のことを「 ポルタメント 」( portamento )といいいます。
「 ポルタメント 」は楽器により構造上演奏できないものがあり、ピアノ・木琴・ハープなどは演奏不可です。
「 トリル 」
記譜されている音とその上の補助音を交互に細かく演奏することを「 トリル 」といい、音符の上に「 tr. 」もしくは破線も添えてを表記します。
補助音は特に指定が無い場合は音階( スケール )上の隣接音になります。
また、管楽器の唇を使った「 トリル 」を「 シェイク 」といいます。
「 プラル 」
「 プラルトリラー 」ともいい、記譜されている音の上の補助音 = 通常は2度上をごく短く弾いてすぐに元の音に戻る奏法のことです。
「 モルデント 」
「 プラル 」とは逆に、記譜されている音の下の補助音 = 通常は2度下をごく短く弾いてすぐにも度に戻る奏法のことを「 モルデント 」といいます。
「 ターン 」
記譜されている音の上下の隣接音を経て元の音に戻る奏法を「 ターン 」といいます。
上画像の「 ターン記号 」は、2度上 → 親音符 → 2度下 → 親音符の順番で回っていますが、記号の反転させたり縦にしたり中心に縦線を加えたりして 2度下 → 親音符 → 親音符と逆の順番で回るように指示する「 逆ターン記号 」もあります。
また「 ターン記号 」は表記位置や2音を弧線で繋いでその間に表記することもありますが、符割りや装飾音符の位置はほぼ演奏者任せになっています。
なお、ジャズやポップスでは2音間の装飾経過音として上方の隣接音のみを使用するケースがほとんどです。
「 装飾記号 」はこの他にもたくさんありますので、機会があったらご紹介したいと思います。
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次回の目で見て耳で聞く音楽理論は、Seciton1「 楽譜と音符を学ぼう 」の第13回「 シャープさんフラットくんナチュラルちゃん 」です。
最後までお読みいただきありがとうございました。