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サッチモ・シングス・ディズニー

猫の抜け毛対策はハンドクリーナー+ロボット掃除機+コロコロ+ゴムブラシ+ガムテープの5段構え、ハナオです。

 

前記事のイントロが短い名曲たちでは、ルイ・アームストロング「 What a wonderful world 」( この素晴らしき世界 )を取り上げました。

 

www.otonoblog.com

 

そんな彼のアルバムから、ハナオが選ぶお気に入りの1枚はコレです。

 

「 サッチモ・シングス・ディズニー」

 

ハナオも大好きなディズニーソングが、世界的ジャズシンガー兼トランぺッターにより、心にしみる味わい深さを醸します。

 

 

 

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「 サッチモ・シングス・ディズニー( Disney Songs The Satchmo Way )」

「 サッチモとディズニー 」

ルイ・アームストロングは1962年9月30日、アメリカのカルフォルニア州アナハイムにあるディズニーランドを訪れました。

 

エンターテイメントプログラム「 Disneyland After Dark 」参加のためで、ルイは蒸気船マーク・トウェイン号の船上パーティーでパフォーマンスを披露しています。

 

この模様はのちにTV放映もされDVD発売もされているものの、残念ながら日本での入手はかなり難しそうですが、動画で視聴することができます。

 

LOUIS ARMSTRONG FEAT. KID ORY BAND - MARK TWAIN RIVERBOAT AT DISNEYLAND IN 1962 - YouTube

 

これを縁として1966年にウォルト・ディズニーに招かれ、その折に製作を依頼されたアルバムが「 サッチモ・シングス・ディズニー 」です。

 

レコードのライナーノーツおよびCDのブックレットには、ウォルトがルイにミッキーマウスの形をした“オスカー”ならぬ“マウスカー”像を贈呈している写真が掲載されています。

 

一説にはこのアルバム発売の功績を称えての賞授与と言われていますが、ウォルトは1966年12月に亡くなっており、一方レコードの発売は1968年ですから直接的なつながりは無いと思われます。

 

ウォルトはルイのことを自分と同じ夢と希望を与え続けるエンターテイナーとして強い尊敬の念を抱いており、彼の過去の功績すべてを称えてマウスカー賞を授与した、という筋がハナオの推察です。

 

ところで、上記イベントの名前を見て聞き覚えがあるぞと思われた方はなかなかのディズニーマニア。

 

開演4年目の東京ディズニーシーにて開催されていたイベント「 ザッツ・ディズニーテイメント 」に、「 アフターダーク 」という夜間限定公演プログラムがあったのです。

 

アメリカン・ウォーターフロントの特設ステージでおこなわれた、ディズニーキャラがまったく登場しない“大人の”ジャズ&ダンスショー。

 

名称はもちろん本家のもじりです。

 

当時のアトモスフィア・エンターテイナーであった、東京ディズニーシー・マリタイムバンド、ドックサイドポーターズ、スタテンアイランド・ラグタイムバンドなどがいつもと違う衣装でめかしこんで登場し、そのかっこよさにシビれたものです。

 

「 ディズニーミュージックとジャズ 」

ディズニーミュージックとジャズの相性は抜群です。

 

そもそもディズニーランドのメインゲートをくぐってすぐに位置するエリアのメインストリートUSAは、ウォルト・ディズニーの生誕地ミズーリ州マーセリンがモデルとなっており、BGMも所縁のあるラグタイムが流れています。

 

ラグタイムはシンコペーションが強調された、ジャズの源流とも言われている音楽です。

 

東京ディズニーランドのワールドバザールでも、「 Waltz For Evelyn 」「 Clef Club No.2 」「 Delmonico Polka 」「 Atlantic City 」などがループしながら流れています。

 

また、アドベンチャーランドの一角( カリブの海賊出口からシアターオーリンズにかけての湾曲した小道 )はロイヤル・ストリートと呼ばれ、ディキシーランドジャズを生み出したニューオーリンズの街並みを再現しています。

 

なお、TDLのアドベンチャーランドをメインに2006年まで活躍していた本格派ジャズエンターテイナーグループのロイヤルストリート・シックスのメンバーだった外山嘉雄さんは、日本ルイ・アームストロング協会の会長でもいらっしゃいます。

 

外山さんも、音のブログで記事のひとつやふたつ余裕で書けるほどの超一流のトランペット奏者なので、いずれじっくりと取り上げたいと思います。

 

「 お勧めの一曲はこれです! 」

「 サッチモ・シングス・ディズニー 」の収録曲は以下のとおりです。

 

なお、現在発売されているデジタル・リマスターCDとアナログレコード盤では、収録曲の順番が異なります。


1、ジッパ・ディー・ドゥー・ダー( Zip-A-Dee-Doo-Dah )

映画「 南部の唄 」より。

東京ディズニーランドでは、スプラッシュ・マウンテンで聴くことができます。

アナログ盤にはA面5曲目に収録。


2、地面より10フィート( Ten Feet Off The Ground )

レスリー・アン・ウォーレン主演の実写映画「 ファミリー・バンド 」の主題歌。

日本ではほとんど知られていない作品で、ごめんなさいハナオも全然わかりません。

アナログ盤にはB面3曲目に収録。


3、ハイ・ホー( Heigh Ho )

映画「 白雪姫 」の挿入歌、すっごく有名。

にもかかわらず、東京ディニーランド常設で聴くことができるのはエレクトリカルパレード・ドリームライツのみで、アトラクションの「 白雪姫と七人のこびと 」では流れてきません。

アナログ盤にはB面4曲目に収録。


4、口笛ふいて働こう( Whistle While You Work )

同じく映画「 白雪姫 」の挿入歌。

前曲同様、エレクトリカルパレード・ドリームライツで聴くことができます。

アナログ盤にはB面2曲目に収録。


5、チム・チム・チェリー( Chim Chim Cheree )

映画「 メリー・ポピンズ 」主題歌。

東京ディズニーランドでは、キャッスルカルーセルのBGMのひとつとして使われています。

アナログ盤にはB面5曲目に収録。


6、ビビディ・バビディ・ブー( Bibbidi-Bobbidi-Boo )

映画「 シンデレラ 」の収録曲。

妙な替え歌が多数存在するくらいとっても有名。

エレクトリカルパレード・ドリームライツでちょろっと流れてきます。

アナログ盤にはA面1曲目に収録。


7、バウト・タイム( 'Bout Time )

これも映画「 ファミリー・タイム 」からの歌。

“バウト”は英語だと「 'Bout」とアポストロフィーがつきますので実際の単語は「 About 」……ま、どうでもいいことですが。

アナログ盤にはA面2曲目に収録。


8、デビー・クロケットの唄( The Ballad Of Davy Crockett )

映画「 デビー・クロケット 」より。

東京ディズニーランドでは、カントリーベア・シアターのレギュラーバージョンで聴くことができます。

アナログ盤にはA面3曲目に収録。


9、ザ・ベアー・ネセシティ( The Bare Necessities )

映画「 ジャングル・ブック 」挿入歌。

東京ディズニーランドでは、キャッスルカルーセルのBGMのひとつになっています。

アナログ盤にはA面4曲目に収録。


10、星に願いを( When You Wish Upon A Star )

映画「 ピノキオ 」挿入歌にしてアカデミー賞歌曲賞に輝いた、ディズニーソングでも3本の指に入るスタンダードナンバー。

東京ディズニーランドでは、ピノキオの冒険旅行で流れています。

アナログ盤にはB面1曲目に収録。


以上10曲、この中からハナオが選ぶベスト1は、デビー・クロケットの唄です。

 

魅かれた理由は、サッチモのやりたい放題ぶり。

 

元歌の旋律はコーラスに任せて、メインヴォーカルの方はメロディをちょっと聴いたくらいではオリジナルが何の曲だかわからないくらい崩されています。

 

この、ジャズならではのフェイクがたまりません。

 

間奏のトランペットの味のあるピッチのずらし方もアメージング!

 

それと、この歌を初めて聴いたとき、エンディングでTurkey in the Straw( 藁の中の七面鳥 )のフレーズが流れてきて大爆笑しました。

 

遊びにもウィットが効いています。

 

皆さんも絶対に聞き覚えがあるアメリカ民謡、このメロディです。

 

 

フォークダンスのオクラホマミキサーのテーマといった方がわかりやすいですかね。

 

その最後の部分です。

 

サッチモのオールドファンからすると異質のアルバム扱いされたりしますが、馴染みのあるメロディでとても聴きやすく、ジャズ入門編にも相応しいお勧めの1枚です。

 

サッチモ・シングス・ディズニー(デジタル・リマスター盤)


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余談ですが、ハナオは個人的に男女とも高く透き通った声の歌い手が好みで、いわゆるハスキー系ボイスははっきり言って苦手です。

 

でも、ルイ・アームストロングくらい突き抜けてしまうと、雑音も倍音に聞こえるくらい味があると感じられます。

 

あと、彼のトランペットも楽器というより歌の延長、いうなれば“ダミ音”で鳴っています。

 

たまりません、最高です。

 

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。