前回の記事では、梅雨のトラブルに備える!用意しておきたい最強アイテム7選【①合羽】をお伝えしました。
続いて今回は、傘・合羽と並ぶ「雨天に頼りの三種の神器」の1つ、長靴について取り上げます。
長靴無くして梅雨のトラブルは凌げず!
最近ではスニーカーやランニングシューズ、登山やトラッキングやビジネス用のものまで防水加工仕様の靴が売られるようになりました。
しかし、雨に打たれながらの外作業では、やはり昔ながらに長靴を履くのがモアベター。
特に、洪水の発生に至った際には冠水した場所を通らなければならなケースもあり、長靴を履かないと足を守れず移動中に思わぬ怪我に至る危険も!
前述の防水加工シューズでは、深い水たまりや川のごとく流れる泥流を歩けばさすがに足は濡れてしまいます。
ぐしょ濡れの靴下を履いたまま雨の中動き回るストレスも、長靴なら濡れ知らずもしくは緩和させて快適に過ごすことができるでしょう。
ん、裸足でビーチサンダルでもいけるって? 被災地域の映像でそんな格好の人見たことありませんがね~。
梅雨のトラブル回避!長靴の選び方のポイントは?
長靴を選ぶ際にも、考慮しておきたい幾つかのポイントがあります。
1、長靴の素材・構造と防水性能について
長靴は、最大のウリである防水性能尾を素材・構造に依らず当然備えていますが、それぞれに特徴があるので好みや用途に合ったものを選ぶことで、よりその性能を発揮できます。
・ゴアテックス
前回の合羽でも登場しました高級素材のゴアテックスは、ポリテトラフルオロエチレンの薄い膜を、複数の層で構成された生地の中に挟むことで防水性を実現しています。
更に、汗や水蒸気を外に逃がす通気性も兼ね備えています。
・アウトドライ
素材の中に防水膜を貼り付けるラミネーションという技術による防水透湿構造を、アウトドライと呼びます。
水が内側の素材に浸み込まないように最外層でシャットアウトし、保水による冷えや凍結を防止します。
また、軽量で柔軟性があるため、長時間履いても疲れにくいというメリットもあります。
・メンブレン
メンブレンとは、薄いフィルム状の繊維素材にごくごく小さな無数の穴を開け、そこで水の分子はシャットアウト&水蒸気は外に逃がすことができる構造のことです。
メンブレン構造の長靴の場合、用いている素材の多くはゴアテックスです。
着用時に蒸れないので快適な履き心地を提供してくれます。
・補足
上記以外にも、靴の縫い目やファスナーなど水が侵入しやすい箇所にシームテープや防水ファスナーを使用するなど、防水性能を高める工夫を施した長靴があります。
ただし、一般的には防水性能が高いほど通気性が低くなる傾向があります。
なので梅雨時以外に長時間履く場合や暑い時期の装着には、通気性が良い素材やメッシュ素材を使用した長靴も視野に入れてみてください。
2、長靴の形状を決定する要素と特徴
長靴のイラストは描くのが簡単で、老若男女を問わず大概下のような絵になるはずです。
しかし、実際に長靴の形状は、【シャフトの高さ】【足首とふくらはぎのサイズ】【つま先の形】など、様々な要素によって構成されています。
シャフトの高さ
長靴のシャフトというのは、かかと(ヒール)を除くその上の筒状の部分=要は脚を入れて足の裏から上のことです。
シャフトが長い長靴は防水・防寒性が高いので、長靴として一般的な使い道はこちらを重視して選べば良いでしょう。
逆に、シャフトが短い長靴はファッショナブルなデザインのものが多いためカジュアルなシチュエーションに適し、履いていて動きやすく機動性を有しています。
足首とふくらはぎのサイズ
長靴は、足首とふくらはぎのサイズによっても選択肢に大きく影響をもたらします。
ふくらはぎが太い人は選ぶ靴のシャフトも広く無ければなりませんし、足首が細い人は同じように細いシャフトの長靴が適しています。
つま先の形状
長靴のつま先の形状は、履いた際の機能性に大きく関わります。
つま先が丸い形のラウンドトウの長靴は、足指に余裕があり幅広い履き心地を感じます。
反対に先端がとがった形のスクエアトウの長靴は、つま先部分にスペースを持ち足先が窮屈にならないように設計されています。
3,長靴の構造と履き心地の関係
長靴の構造は、主にアッパー、ソール、トゥキャップの3つの部分からなります。
それぞれの部分が、どのように履き心地に影響するのか、詳しく見ていきましょう。
アッパーの素材と履き心地の関係
足の甲から足首~ふくらはぎまでお覆う部分のアッパーの代表的な素材としては、天然皮革・合成皮革・ゴム素材・メッシュ素材・防水透湿素材があります。
・天然皮革
質感や耐久性に優れており、足に馴染みやすい柔軟性がありますが防水性には欠けることがあります。
・合成皮革
防水性や通気性に優れていますが、天然皮革ほどの柔軟性はありません。
・ゴム素材
耐久性や防水性に優れており、環境に左右されずに使用できることが特徴です。
・メッシュ素材
通気性に優れており、足をドライに保ちながら、柔軟性もあります。
・防水透湿素材
雨や水辺での使用に最適で、足をドライに保ちながら、柔軟性もあります。
また、アッパー素材には加工方法によっても履き心地に違いがあります。
例えば、縫い目が少ないシームレスタイプの長靴は、履き心地が良く足にやさしいとされています。
ソールの種類と特徴
靴の足底にあたるソールは、長靴の履き心地に最も影響する部分の一つです。
クッション性、グリップ力、耐久性などが重要であり、ソールの種類や形状が履き心地に大きく関わってきます。
・ラバーソール
ラバーソールは、多くの長靴に採用される定番のソール素材です。
耐久性が高く長期間使用しても劣化しにくいことがその理由です。
また、グリップ力に優れ、滑りやすい路面でも安定した歩行ができます。
その反面、クッション性には欠けるため、硬い路面での歩行には向きません。
・EVAソール
EVAソールは、クッション性に優れ、柔らかい歩行感が特徴です。
長時間の歩行でも疲れにくく足への負担を軽減するため、健康靴やウォーキングシューズなどに多く採用されています。
ただし、耐久性にはやや欠けるため、過度な使用には注意が必要です。
・PUソール
PUソールは、軽量でクッション性に優れ靴全体の軽さと柔らかさをもたらします。
さらにた、グリップ力にも優れており、様々な路面で安定した歩行ができます。
耐久性も高く長期間使用しても劣化しにくいため、ビジネスシューズやカジュアルシューズなどに多く用いられています。
・クリープソール
クリープソールは、厚みのあるソールと柔らかい素材で作られたソールの間に空気層を設けた、独特の構造を持つソールです。
特にクッション性に優れ長時間歩行しても疲れにくいため、アウトドアシューズやワークシューズなどに多く採用されています。
また、滑りにくく耐久性も高いため、様々な用途に適しています。
トゥキャップの素材
作業用などの安全靴を履いている人はおわかりでしょうが、トゥキャップの一番の目的はつま先の保護です。
トゥキャップの素材による特徴を把握し、適切なものを選びましょう。
・スチールトゥ
スチールトゥは、その名の通り鋼鉄で作られたトゥキャップで、耐久性に優れています。
反面、重くて足に負担をかけることがあり、冬場には冷たく感じることがあります。
・コンポジットトゥ
コンポジットトゥは、繊維強化プラスチックやカーボンファイバーなどで作られたもので、軽量でありながら強度があります。
また、金属を使っていないため電気に対する絶縁性があり、電気作業員などにも適しています。
・アルミニウムトゥ
アルミニウムトゥは、スチールトゥと比べてよりも軽量ながら、強度があります。
主に作業靴や登山靴などで使用されています。
トゥキャップの形状
トゥキャップは形状によっても、履き心地に影響を与えます。
主に以下の4種類がありますので、ザッと簡単に説明します。。
・丸型
・四角形
・楕円形
・自然形状
丸型は、つま先の余裕があるため、足の幅が広い人に向いています。
四角形は、足先が長い人に向いています。
楕円形は、つま先の形に近いため、自然なフィット感があります。
自然形状は、つま先の形状に合わせたトゥキャップで、足に圧迫感がなく長時間履いても疲れにくい傾向があります。
?
次回は、梅雨のトラブルに備える!用意しておきたい最強アイテム7選【③ヘッドライト】です。
最後までお読みいただきありがとうございました