音のブログ

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「 好きさ 」安全地帯

「 好きさ 」安全地帯
作詞:松井五郎 作曲:玉置浩二
1986年12月3日発売

 

真夜中に警邏中のお巡りさんへ声を掛けたら逃げられました、ハナオです。

 

今回のイントロがない名曲たちは、安全地帯の「 好きさ 」を取り上げます。

 

 

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「 好きさ 」について 

安全地帯14枚目のシングル

「好きさ」はB面「 想い出につつまれて 」とのシングルCDで1986年12月3日にリリースされました。

 

ところがこの歌、わずか11日後の12月14日に発売された安全地帯5枚目のオリジナルアルバム「 安全地帯V 」に早くも収録されているのです。

 

なんで???

 

同アルバムには「 好きさ 」の2つ前のヒットシングル曲「 プルシアンブルーの肖像 」が収録されておらず、次シングルの「Friend」が入っているものの、柱が井上陽水との共作である「 夏の終わりのハーモニー 」のみだとセールス的にはちと弱い。

 

そこで目玉となるべく早々に「好きさ」が投入されたのではと勝手に勘ぐってみましたが、アテはずれてますか?

 

そのおかげかシングルの売り上げは12万枚と微妙な数字に落ち着いてしまったのは残念です、もっと売れて良い歌なのにな~。

 

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歌詞は激アツ!

歌詞の内容はタイトルのとおり「 好きさ 」、ただこれだけです。

 

恋慕の対象に向けて抑えきれない情念を血反吐混じりに吐き続けています、もう重い重い重い!

 

この歌も含め安全地帯の多くの作品の詞を手がけてきた松井五郎は、ボキャブラリィを小手先でこねくり回すタイプの作詞家ではありません

 

伝えたい思いをもっともストレートに表現できる言葉を選び、余白を排除して並べたりします。

 

彼の他の代表曲、工藤静香「 抱いてくれたらいいのに 」、坂本冬美「 また君に恋してる 」、KinKi Kids「 まだ涙にならない悲しみが 」などからもおわかりいただけると思います。

 

安全地帯ヴォーカルの玉置浩二との相性はバツグンで、相乗効果で鉄をも溶かす( ちなみに摂氏1530度 )化学反応を起こしたりもします。

 

その中でも「 好きさ 」の歌詞は激アツです。

 

器楽アレンジもアツい!

構成はAメロとBメロの2パターンのみと極めてシンプル。

 

Aメロはベースとギター1が2声和音のペダルノート8分弾き、そこに1小節に2hitのバスドラムが絡んでリズムの骨格を作ります。

 

ギター2はコーラスを深めにかけてのアルペジオ、唯一のメロディライン伴奏のキーボードも音数は少なめです。

 

これら2セクションの絡みが、力強さと浮遊感を併せ持った不思議なサウンドを醸し出しています。

 

シンセタムのフィルからドラムがロックビートを叩き始めてBメロスタート。

 

エフェクトをディスとーしょんに切り替えた2台のギターが、ヴォーカルの切れ間に合いの手を入れるかのようにツインのハイポジコードカッティング、キレッキレです。

 

エンディングへとつながるギターソロもアーミングやチョーキングのポルタメント系フレーズの連続です。

 

各楽器のアレンジも歌詞とシンクロして、恋に乱れる心をこれでもかとばかり具現化してきます。

 

うわ~、アツい! とてもじゃないけれどこんなアツい歌は3分と聴いていられない!

 

ということで演奏時間は2分44秒。

 

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アニメ「 めぞん一刻 」の主題歌

「好きさ」は、1986年3月26日からフジテレビで放映された高橋留美子の同名漫画を原作としたアニメの主題歌でもありました。

 

「めぞん一刻」の主題歌というと、初代の斎藤由貴の「悲しみよこんにちは」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

 

「好きさ」はシングル発売後の12月10日から主題歌として使われました。

 

アニメの方はこの時期やや鬱々したストーリーが展開していまして、歌もテーマに沿ってはいましたが、なにしろ前曲( 正確には1回だけギルバート・オサリバンの「 Alone Again 」が主題歌にはさまっていました )とのギャップが大きすぎて、違和感バリバリありました。

 

正直、「 好きさ 」の主題歌適用はミスマッチだったかなと思います……。

 

やはり評判が芳しくなかったせいか、わずか15回で別の歌に差し替えられてしまいました。

 

楽曲は素晴らしいのになぁ、タイアップって難しいなぁ。

 

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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。