「 花咲く乙女 」帝国歌劇団
作詞:広井王子 作曲・編曲:田中公平
1996年9月27日発売
女性から“いい人”呼ばわりされる割にはたいしてモテないハナオです。
今回のイントロが無い名曲たちは、帝国歌劇団の「 花咲く乙女 」を取り上げます。
「 サクラ大戦 」エンディグテーマ
「 花咲く乙女 」はセガが発売したゲーム「 サクラ大戦 」のゲーム終了後に流れる挿入歌です。
「 サクラ大戦 」はドラマティックアドベンチャーの名を冠する恋愛要素入り美少女戦闘シミュレーションロールプレイング……ま、要するにいろいろてんこ盛りなゲームでして、続編はもとより映像・音声・舞台・TVドラマなどメディアミックスにもムーブメントが派生しました。
歌っている帝国歌劇団とは、ゲーム中に登場する主人公( ? )の女の子たちのことで、つまり歌い手は“中の人”たちになります。
声優の横山智佐さん、富沢美智恵さん、高乃麗さん、西原久美子さん、渕崎ゆり子さん、田中真弓さん、そして華撃団では隊長でも劇場では切符もぎりの大神一郎 = 陶山章央さんが唯一の男性として申し訳なさそうに絡んできます。
本当はオープニングテーマの「 檄!帝国華撃団 」の方を記事で取り上げたかったのですけどね~、めっちゃ格好良いし。
でもイントロが12小節もあってはこのコーナーではどうにもなりません。
「 サクラ大戦 」について
「 サクラ大戦 」は、株式会社セガ( 現在の株式会社セガゲームス )が1994年に発売した家庭用ゲーム機セガサターンのコンシューマーソフトとして世に登場しました。
プレイヤーは大神一郎目線でゲームを進め、ストーリー形式のシナリオに沿って締めの戦闘シーンで敵を殲滅させるまでのパターンを繰り返し、且つ歌劇団( 華撃団 )隊員の女子たちと親睦を深めていきます。
ゲームとしての難易度は低めながら、セミマルチエンディングや多くの隠し要素など何度も楽しくプレイ可能な、かなり練り込まれた良作でした。
ゆえに、先述のとおりゲーム以外の展開もかなりの盛り上がりを見せ、ついには専門グッズショップがオープンしビスケットに群がるアリさんのごとくファンが押し寄せました。
かく申すハナオ自身も一時「 サクラ大戦 」熱に浮かされていた次第で、今でもときおり無性にプレイしたくなったりします。
今では下のCDが人気なようで、「 花咲く乙女 」もちゃんとオジリナルヴァージョンが収録されています。
パチスロ『サクラ大戦 ~熱き血潮に~』Original Soundtrack
「 大神さんのおかげです! 」
「 花咲く乙女 」は歌劇団の乙女たちが舞台で歌唱している定になっています。
歌は、ピアノの弾き語りに乗って真宮寺さくらこと横山智佐さんのやさしく美しい響きのソロから穏やかにはじまります。
実質的にはここがイントロパートに相当します。
Aメロからドラム・ベース・キーボードのバックリズム、そしてラテンパーカッションが演奏開始。
演奏速度はBPM135ですが、基本リズムが4分の4拍子のルンバ( ロボット掃除機にあらず )でノリは大きくゆったりめ。
1回目のBメロを経てAメロに戻り、横山さんの歌に富沢さんが追っかけを被せ、演奏にストリングスとホーンセクションが加わります。
ちなみに、追っかけとは第一声部の歌を第二声部が同じ歌詞で追従することです( 下図参照 )。
童謡「 かえるのうた 」でお馴染みの輪唱と混同しやすいので、そちらも参照画像を載せておきます。
2回目のBメロからメインヴォーカルをメンバーが交代で務め、複数で歌うパートもハモリでは無くツインのユニゾンになっています。
Cメロのサビでのスキャットコーラスは声を聴く限り歌劇団員とは別の専門?の方たちでしょう。
グロウルを利かせたサックスソロの間奏を挟んで再びAメロ → Bメロ、そしてサビへ。
ここで三度サビを入れ込んで、大円団のフィニッシュ!
「 帝国歌劇団~~! 」#Ⅴ → Ⅴ → Ⅰのコード進行がドラマチックさを演出しています。
歌はこれで終わりかと思わせておいて、最後に舞台の余韻を引くかのごとく、さくらが静かにピアノ伴奏でCメロをアカペラで歌い上げます。
おおっ、心が揺さぶられる……よし、もいっかい最初からゲームやろっと。
演奏時間5分03秒。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。