カナダはバンフの山の中でグリズリーとニアミスしました、ハナオです。
今回の目で見て耳で聴く音楽理論は、Section1「 楽譜と音符を学ぼう 」の第14回「 音程を知らずして和音は語れない 」( 前編 )です。
「 音程 」( インターバル )
2つの音の高さの違いを「 音程 」( インターバル )といいます。
「 音程 」は、いよいよ次項から説明をはじめる「 和音 」( コード )の仕組みを理解するために必ず知っておく必要があります。
「 音程 」には
1)同時に鳴らした2つの音の違いを表す「 ハーモニック・インターバル 」( 和声的音程 )と
2)連続で鳴らした2つの音の違いを表す「 メロディック・インターバル 」( 旋律的音程 )があります。
下の画像はどちらも「 完全5度 」のインターバルになっています。
「 度数 」( ディグリー )
「 音程 」を表す基本単位は「 度数 」( ディグリー )です。
五線上の同じ音の「 音程 」を「 1度 」とし、「 線 」と「 間 」の距離が増えるごとに度数が増します。
「 8度 」の音程で「 オクターブ 」となり、高さの異なる同じ名前の音になります。
「 1度 」から「 8度 」までを「 単純音程 」( 単音程 )、「 9度 」以上離れた音程を「 複合音程 」( 複音程 )といいます。
なお、この項での説明には理解しやすいようにハ長調の「 ド 」を基準にしていますが、「 度数 」はあらゆる音が基準になりそれぞれ「 度数 」の対象音が変わってきますのでご注意ください。
「 半音と全音 」
「 音程 」の最小単位は「 半音 」( セミトーン )で、「 半音 」2つで「 全音 」( ホールトーン )になります。
ピアノなどキーボードの白黒の色の区別がない隣り合った鍵盤1つ分の「音程」が「半音」です。
以前「 ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド 」の「 音程 」が「 全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音 」の並びになっていることは下の画像を使ってお伝えしたとおりです。
「 音程の種類 」
各「度数」の「音程」は、振動比によって分類されます。
2音の振動比が単純なものほど耳に馴染んで聴きやすく、複雑になると耳に障って落ち着きが無い響きとなります。
「 完全音程 」( パーフェクト・インターバル )
音を波形で表したときに2つの音の振動比が単純な整数になっているものを「 完全音程 」といいます。
「 絶対協和音程 」
・完全1度。振動比は 1:1 。別名「 ユニゾン 」、いわゆる同じ音同士ですから聴きやすくて当然です。
・完全8度。振動比は 1:2 。「 オクターブ 」の関係になり、こちらもとても聴きやすい音程です。
「 完全協和音程 」
・完全4度。振動比は 3:4 。完全音程の中では響きがもっとも不安定です。
・完全5度。振動比は 2:3 。4度に比べると安定した響きを持っています。
「 不完全協和音程 」
音を波形で表したときに2つの音の振動比が複雑な整数になっているものを「 不完全協和音程 」といいます。
「 長音程 」( メジャー・インターバル )
・長3度。振動比は 4:5 。カラオケのハモりでよくある音程です。
・長6度。振動比は 3:5 。3度よりも不安定さが増して感じられます。
「 短音程 」( マイナー・インターバル )
・短3度。振動比は 5:6 。こちらもカラオケのハモりでお馴染みです。
・短6度。振動比は 5:8 。「 不完全協和音程 」の中でももっとも不安定さを感じる音程です。
「 不協和音程 」
いわゆるひとつの“不協和音”。2音の振動比の数字が大きくなり、不安定さが大きくなります。
「 長音程 」( メジャー・インターバル )
・長2度。前述した「 全音 」分の「 インターバル 」です。
・長7度。「 オクターブ 」から「 半音 」分短い「 インターバル 」です。
「 短音程 」( マイナー・インターバル )
・短2度。前述した「 半音 」分でもっとも短い「 インターバル 」で、音が近すぎて濁った響きになります。
・短7度。「 オクターブ 」から「 全音 」分短い「 インターバル 」です。
「 増音程 」( オーギュメント・インターバル )
「 完全音程 」と「 長音程 」を「 半音 」上げて変化させた「 音程 」です。
音の表記は、同じ「 度数 」に「 変化記号 」を付けた形になります。
「 減音程 」( ディミニッシュ・インターバル )
「 1度 」を除く「 完全音程 」と「 短音程 」を「 半音 」下げて変化させた「 音程 」です。
音の表記は、同じ「 度数 」に「 変化記号 」を付けた形になります。
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次回の目で見て耳で聴く音楽理論は、Section1「 楽譜と音符を学ぼう 」の第15回「 音程を知らずして和音は語れない 」( 後編 )です。
最後までお読みいただきありがとうございました。