「 Bye-Byeガール 」少女隊
作詞:秋元康 作曲:中崎英也 編曲:佐藤準
1985年8月21日発売
息子なんかいないのに「 あっ、とうさん? 」と詐欺電話っぽいのがかかってきたので「 鬼太郎、気を付けろ、妖気じゃ! 」と裏声で答えたら即切りされました、ハナオです。
今回のイントロが短い名曲たちは、少女隊の「 Bye-Byeガール 」を取り上げます。
「 Bye-Byeガール 」について
少女隊5thシングル曲
「 Bye-Byeガール 」は、少女隊5枚目のシングル表題曲です。
プロダクションの肝いりで大々的に芸能界デビューをした少女隊でしたが、戦略の見誤りが主原因で1年間鳴かず飛ばず、レコードの売上もパッとしませんでした。
そこで秋元康にプロデュースを任せ、それまでのアーティスト指向からアイドル路線へと方向性が大きく修正されました。
結果、TVドラマ「 夏・体験物語 」のエンディング曲にも使われた「 Bye-Byeガール 」は、少女隊シングルNo.1の9万枚超えのセールスヒットとなりました。
少女隊について
少女隊は、所属していたボンド企画が30億円とも40億円ともいわれる破格の投資を打って売り出しました。
しかし、スタンスが非アイドルでミュージシャン寄りというなんとも中途半端なポジションだったことが、ファンの肩入れがしにくい状況を作ってしまっていました。
また、“少女隊”というグループ名が微妙。
同時期ジャニーズの新星として注目されはじめていた少年隊の威を借った二番煎じを誤解している方も結構多くいまして、恥ずかしながらかく申すハナオもその一人でした。
メディアアップに際しての連続した不運などもあり、ひょっとしたらこのままフェードアウトかとも思われていましたが、時代を作り時代に乗る達人・秋元康のテコ入れが功を奏し、少女隊は息を吹き返しました。
活躍の舞台を日本国内よりもタイや韓国などアジアに主軸を置いたこともプラスに働き、静かながら逆輸入的な人気もあったように思います。
楽曲の特徴
イントロはブラスとドラムのキメでサッパリと2小節、本音を言うともうちょっと何か手を加えられなかったのかな~と残念ポイント。
次のシングル「 ハレーロマンス 」の痺れる格好良さのイントロとのギャップが、余計目立ってしまいました。
もっとも「 Bye-Byeガール 」に長いイントロが付けられていたらこのブログの記事に取り上げることもなかったでしょうし痛し痒しか( 笑 )
リズムはモータウンビート。
アメリカのモータウン・レーベルのレコードにこのリズムの曲が多かったことから呼ばれるようになったこういう ↓ ビートです。
他にJ-POPで知られたところですと、プリンセスプリンセス「 DIAMOND 」、斉藤和義「 歩いて帰ろう 」、広末涼子の「 MajiでKoiする5秒前 」などもモータウンビートの歌ですね。
コーラスに仕込まれた隠し味
昨今のアイドルユニットやグループ同様、少女隊もコーラスをPRポイントにしていましたが、当初ミュージシャンで売り出そうとしただけあって一枚上手の完成度がありました。
さすがにレコード・CDには及ばずとも、TV番組でのライブ歌唱でも安定感がある美しい和声を披露していました。
「 Bye-Byeガール 」では、サビのコーラスにちょっとした隠し味が仕込まれています。
メインのメロディラインにずっと3度上で合わせていた高音部が、フレーズのトップノートだけ増4度のハモりになっているのです。
メロディがBで素直に3度上のDでハモッて何も問題がないところにあえてE!!
ほんの一瞬で通り過ぎるトライトーンの違和感がなんとも心地良いこと、技ですね~。
ゴールデン☆ベスト 少女隊-フォノグラム・シングル・コレクション-
時代に楔は打ち込まれていた
少女隊は商業的に成功したグループとは言えません。
しかし、見誤った路線に乗せらたことが結果的に同時期の他のアイドルたちとは画されたオンリーワンとして、耳の肥えたファンから別格扱いされるようになりました。
流行には乗り切れず埋もれてしまったように見えた少女隊は、実は時代に確実に楔を打ち込んでおり、そこに結ばれた鎖はいまでもしっかり繋がっている!
2016年に発売されたコンプリートCDが2年経った今でも凄い勢いで売れているのを知って、それを実感しました。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。