「 愛を止めないで 」オフコース
作詞・作曲:小田和正
1979年1月20日発売
誘いをいちいち断るのが申し訳ないので友達はあまり作らず少数精鋭主義、ハナオです。
今回のイントロが短い名曲たちは、オフコースの「 愛を止めないで 」を取り上げます。
「 愛を止めないで 」について
オフコース15枚目のシングル曲
音のブログでオフコースの歌を取り上げるのは「 I LOVE YOU 」に続き2曲目になります。
オフコースは、アマチュア時代に参加した1969年の第三回ヤマハ・ライト・ミュージック・コンテストの準グランプリを経て、翌年「 群衆の中で 」でプロデビューしました。
小田和正、鈴木康弘、地主道夫の3人で活動を開始、2年目から小田・鈴木の2人となり、1976年にギターの松尾和彦、ベースの清水仁、ドラムスの大間ジローが加わりました。
5人体制になったとはいえ、当初のオフコースとしてのクレジットは小田と鈴木のみ。
他の3人は借りてきた猫のように小田&鈴木ワールドに埋もれてしまい、グループのサウンドもしばらくの間はデュオの呪縛から抜け切ることができませんでした。
オフコースの活動10年目を迎えた1979年、3人が正式メンバーとなってリリースしたのが「 愛を止めないで 」。
オフコースは松尾・清水・大間のフューチャーが意味を持つビート感あるバンドアレンジに目覚め、歌も9万枚を超えのセールスを達成、グループとしての知名度も一気に上がったのでした。
バージョンによる違い
「 愛を止めないで 」は4度のシングル発売、アルバム「 Theee and Two 」や小田和正自身のベスト盤への収録などの際に数度に渡るリミックスやリテイクがおこなわれています。
バージョンによって、イントロのシンセサイザーの有無・最初のサビ終わりのヤッさんのファルセットコーラスの長短・リバーブの浅深等の違いがあります。
ちなみに「 ヤッさん 」とは 鈴木康弘のあだ名で、小田和正を除くオフコースの他のメンバーとファンが彼をそう呼んでいました。
決して「 ヤスさん 」ではありません(笑)
1979年シングルバージョンのイントロはシンセのボリュームが徐々に上がっていくアレンジで、この類のフェードインから始まる手法はオフコースの十八番です。
「 愛を止めないで 」以外にも、「 別れの情景 」「 生まれ来る子供たちのために 」「 yes-no 」「 I LOVE YOU ( アルバムバージョン ) 」「 かかえきれないほどの愛 」「 NEXTのテーマ 」「 たそがれ 」「 call 」「 気をつけて 」などがフェードインスタートの歌です。
オフコース SELECTION 1978-81
大ヒットナンバー「 さよなら 」誕生はこの歌のおかげ?
「 愛を止めないで 」のAメロはしっとりとピアノの弾き語りから歌がスタート。
A'パターン5小節目からギター・ベース・ドラムスが加わって一気にビートに乗っていきます。
サビはオフコースならではの厚みのあるコーラスと、今までの彼らの歌ではほとんど聴かれなかったディストーションで音を歪ませたギターが見事に融合、おおっ武道館のあの興奮が蘇る!!
2番のあとは転調して間奏、これもオフコースの代名詞ツインギターのリードでオーディエンスの気分も最高潮。
3度目のサビでテンションマックス、歌もピークを迎えた後はギターのヴァイオリン奏法からリズム隊はタセット、最後はまたピアノソロでボーカルが静かに余韻を弾いてサッと短いエンディング。
うむ見事、起承転結がしっかりしてますな。
オフコースはこの後、シングル「 風に吹かれて 」を発売するものの芳しい数字は残せませんでした。
そして次に発表したのがあの大ヒット曲「 さよなら 」です。
オフコースのEPでダントツの70万枚の売上を残し、いまだに別れの歌ベスト10などで上位にランクインする名曲中の名曲ですが、ハナオが最初に「 さよなら 」を聴いたときは“ 二匹目のドジョウを狙ったな ”と思ってしまいました。
Aメロの歌の入り、バンドアレンジへのつなぎ方、間奏のツインギター、サビからエンディングへの落としまで、「 さよなら 」の歌の構成が「 愛を止めないで 」と極めて似通っていたがゆえです。
ここからはハナオの勝手な邪推ですが、「 愛を止めないで 」のヒットで売れ筋をつかんだ小田和正およびオフコースの面々は、「 風に吹かれて 」がファンに受け入れられず……あダメだ……じゃあまた「 愛を止めないで 」みたいの出せばいんじゃね? な方向性で「 さよなら 」を作り上げたのではないかな~と。
あ、ぜんぜんイカモンですよ、ソースも無いし。
結果的に「 愛を止めないで 」以降のリズムタイトな歌を主軸とした方向転換が、オフコース後期のサウンドとして広く認識され、彼らの人気とセールスを不動のものにしたことは間違いがありません。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。