音のブログ

音を楽しみ音に学び音が友の音と暮らす

「 音符の長さ 」( 前編 )

スピードは速いが打ち間違いも多い“使えない”タッチタイピングマスター、ハナオです。

 

目で見て耳で聴く音楽理論、Section1「 楽譜と音符を学ぼう 」の第4回「 音符の長さ 」( 前編 )について取り上げてまいります。

 

 

スポンサーリンク
 

 

リズムの基本は4拍子

まず本編の説明前に、1小節のリズムは4/4 ( 4分の4拍子 )が基本であるということにしておいてください。

 

f:id:getanohanao:20181011205605j:plain

photo by HANAO

 

では早速音符の長さを……って、ロクに理由も告げずサッサと進めてしまうとは、あまりにも乱暴と思われましたか?

 

そりゃそうだ、もっともなご意見です。

 

4/4の前( 分母 )の方の「 4 」についてはこれから説明いたしますが、後ろ( 分子 )の4拍子なんていう区分は音楽理論による後付け定義に過ぎませんから。

 

それに、リズムには2拍子も3拍子もありますし、5拍子6拍子7拍子の曲も、さらに10拍子とか11拍子なんていう楽譜を見るだけで疲れそうなものまで作られています。

 

なのになにゆえ4拍子を中心に考えなければならないのか?

 

その解説をはじめるとこのテーマだけで今回の記事が終わってしまいますので、別の機会に譲るとします。

 

端的に言うと、現代音楽、特に我々が日頃耳にしている歌や曲は4/4 ( 4分の4拍子 )が他を圧倒しているからです。

 

参考例としてオリコンの2018年上半期シングル売上ベスト10から見てまいります。

 

「 Teacehr Teacher 」AKB48

「 シンクロニシティ 」乃木坂46

「 ジャーバージャ 」AKB48

「 ガラスを割れ! 」欅坂46

「 シンデレラガール 」King&Prince

「 Find The Answer 」嵐

「 無意識の色 」SKE48

「 Candy Pop 」TWICE

「 Wake Me Up 」TWICE

「 ワロタピーポー 」NMB48

 

はい、すべての歌が見事に4/4 ( 4分の4拍子 )……ではありましたけど、人気面は別として音楽理論的にこのラインアップで本当に参考になるのかな~?

 

もう少し広い世代にわかりやすいところで20年前の1998年の年間ベスト10も挙げてみましょうか。

 

「 誘惑 」GLAY

「 夜空ノムコウ 」SMAP

「 my graduation 」SPEED

「 タイミング 」BLACK BISCUITS

「 SOUL LOVE 」GLAY

「 長い間 」Kiroro

「 HONEY 」L'Arc~en~Ciel

「 愛されるより 愛したい 」KinKi Kids

「 Time goes by 」Every Little Thing

「 全部だきしめて 」Kinki Kids

 

おめでとうございます! こちらも合わせて20曲中の4/4 ( 4分の4拍子 )率100%です。

 

狙ったわけではなく偶然こうなりました。

 

年度が前後したところでせいぜい3拍子の歌が1~2曲混ざる程度で、4拍子の優位は揺らぎません。

 

以上のように、耳に慣れ親しんでいるという点でも、音楽理論を説明していく上でも、4/4 ( 4分の4拍子 )を基本として取り上げるのが最善なのです。

 

4拍子以外のリズムや歌に関しては別項で取り上げます。

 

前置きが長くなりました~。

 

 

4/4 ( 4分の4拍子 )とは

さて、4/4 ( 4分の4拍子 )とはどういう意味なのか?

 

まずはその説明からいたします。

 

f:id:getanohanao:20181011205723j:plain

photo by HANAO

五線に書かれている赤丸で囲んだ分母の方の「 4 」は、その曲の基本リズム( = ビート )となる音符の種類を表しています。

 

ですから4/4 ( 4分の4拍子 )の基本リズムは「 四分音符 」( ← のちほど解説 )なわけです。

 

次に青丸で囲まれた分子の「 4 」は拍子の数、要するにこの1小節内で指定されたビートを何個刻むかの指示です。

 

つまりこの曲は、「 1小節内で四分音符を4拍打てる 」という意味になります。

 

f:id:getanohanao:20181011205846j:plain

photo by HANAO

今は細かい意味はわからずとも概念だけつかんでいただいていればOKです。

 

音符の名称と長さ

では上記のことを踏まえた上で、各音符の名称と長さについて一気に解説してまいります。

 

「 全音符 」

 

f:id:getanohanao:20181011205947j:plain

photo by HANAO

1小節4拍分を偉そうに1つの音だけで支配する単なる丸い輪っか、これが「 全音符 」です。

 

4/4 ( 4分の4拍子 )で小節内にこの音符が出てきたら、もう同じ小節には他の音符が入る余地はありません。

 

なお、丸い輪っかには「 符頭 」という名前があります。

 

「 二分音符 」

 

f:id:getanohanao:20181011210054j:plain

photo by HANAO

全音符 」の輪っかに棒が1本付きました。

 

この棒が付くと音符の長さは半分になってしまいます。

 

つまり音符1つが2拍分。

 

1小節を2つに分けた半分ずつ。

 

f:id:getanohanao:20181011210204j:plain

photo by HANAO

符頭 」にくっついている棒の名前は「 符幹 」といいます。

 

 

「 四分音符 」

 

f:id:getanohanao:20181011210531j:plain

photo by HANAO

さて今度は「 符頭 」が丸い輪っかから黒い豆みたいになりました。

 

これが「 二分音符 」の更に半分の長さの「 四分音符 」で、先ほどから何度も出てきている4/4 ( 4分の4拍子 )の分母の「 4 」、この曲の基本となるリズムの単位になります。

 

もちろん分子の「 4 」は、「 四分音符 」が4つ = 1小節のサイズの指定ということです。

 

f:id:getanohanao:20181011205846j:plain

photo by HANAO



「 八分音符 」

 

f:id:getanohanao:20181011210729j:plain

photo by HANAO

符幹 」に旗が付きました。ヒラ……。

 

旗の正式名称は「 符尾 」といいます。

 

なんだシッポか、でもみんなハタって呼んでますけどね~。

 

四分音符 」に「 符尾 」がつくと更に半分の長さになり、これが「 八分音符 」です。

 

1小節を8分割した音符1つ分、並べるとこうなります。

 

f:id:getanohanao:20181011210900j:plain

photo by HANAO

 

「 十六分音符 」

 

f:id:getanohanao:20181011211001j:plain

photo by HANAO

旗が2枚になりました。ヒラヒラ……。

 

八分音符 」が更に半分の長さになった「 十六分音符 」です。

 

せっかくなので1小節に16個並べてみましょう。

 

うわ~、だいぶチカチカと見辛くなりましたね。

 

f:id:getanohanao:20181011211109j:plain

photo by HANAO

八分音符 」は通常2拍、「 十六分音符 」以降の「符尾」は1拍ごとに繋げて表記することができます。

 

f:id:getanohanao:20181011211225j:plain

photo by HANAO

 

f:id:getanohanao:20181011211311j:plain

photo by HANAO

 

f:id:getanohanao:20181011211519j:plain

photo by HANAO

このときの繋がった旗を「 連桁れんこう )」と呼びます。

 

 

音符の長さの確認

上記の五線に記譜もしましたが、あとは同じ要領で旗( 符尾 )を増やしていけば、その分音符の長さは1/2に短くなっていきます。

 

では、今回のシメに各音符の長さを譜面と音声データで確認してみてください。

 

f:id:getanohanao:20181011211743j:plain

composed by HANAO

 

 

今回はここまでです。

 

スポンサーリンク

?

 

次回の目で見て耳で聴く音楽理論は、「 音の長さ 」( 後編 )についてご説明いたします。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。