「 We're All Alone 」Boz Scaggs
作詞・作曲:Boz Scaggs
1976年3月1日発売 アルバム「 Silk Degrees 」収録
焼き鳥は全部串から抜いて食べる派、ハナオです。
今回のイントロが短い名曲たちは、ボズ・スキャッグス( Boz Scaggs )の「 We're All Alone 」を取り上げます。
「 We're All Alone 」について
ボズのアルバム収録曲
「 We're All Alone 」は、ボズ・スキャッグス7枚目のアルバム「 Silk Degrees 」のクレジット最後( 10曲目 )に収録されました。
のちに「 リド・シャッフル 」のB面にシングルカットされましたが、バラードの名曲およびボズ・スキャッグスの代表曲として世代と国境を越え多くの人に愛されています。
歌もの・インスト問わずカバーしたアーティストは有名無名合わせるとそれこそ星の数ほどいます。
特に有名なのが1977年6月25日に発売されたアメリカの女性シンガーのリタ・クーリッジによるもので、この後しばらくはあまたのミュージシャンがカバーを出せば売れる定番ソング化していました。
日本国内では、平井賢、アンジェラ・アキ、小野正利、石川セリ、サーカス、高中正義、渡邊美里、小林香織、和泉宏隆、布施明など錚々たる布陣がカバーしています。
日本でアルバム「 Silk Degrees 」が発売された際、全部の歌に日本語のタイトルが付けられておりまして、「 We're All Alone 」は「 二人だけ 」という邦題になっていました。
前出のリタ・クーリッジ版の際は「 みんなひとりぼっち 」の日本語題になり、その後は「 We're All Alone 」( ウィ・アー・オール・アローン )で統一されています。
シルク・ディグリーズ(期間生産限定盤)
ボズ・スキャッグスと「 Silk Degrees 」について
ボズ・スキャッグスは70~80年代に流行したAOR( アダルト・オリエンテッド・ロック )の旗手として知られています。
ハナオはバンドのコピー課題として「 JOJO 」( 1980年発売のアルバム「 Middle Man 」収録曲 )と出会って初めてボズ・スキャッグスを知り、彼に興味を持ちました。
そして知り合いのベーシストの勧めで購入したのが「 Silk Degrees 」。
恥ずかしながら、そのとき初めて聴き覚えがある有名な旋律の歌「 We're All Alone 」がボズ・スキャッグスのオリジナルであることを知りました。
なお、「 Silk Degrees 」を買った本来の目的は、収録曲の「 Harbor Lights 」です。
バラード曲でここまでやるか!?なメロディアスなベースラインはベーシスト諸氏必聴です。
10年ほど前、ボズ・スキャッグス来日の際のTV出演で久々に生の歌声を聴き、声量のパワーと歌唱技術の高さに圧倒されました。
マジで「 日本のシンガー、こりゃ敵わん 」と思いましたものね~。
バラードかくあるべし!なアレンジ
ボズの「 We're All Alone 」はバラード曲です。
イントロはピアノソロで2小節。
歌と共にベースギターが入り、Aメロ繰り返しからドラムスが加わります。
ドラムのリムショットがサビ以降スネアに代わり、そして盛大に弦が絡んできます。
ピアノ、ベース、ドラムスのプレイは圧巻の一言、バラード曲のプレイやかくあるべし! を音で実践して聞かせてくれます。
各楽器はそれぞれ、デヴィット・ペイチ、デヴィット・ハンゲイト、ジェフ・ポーカロが担当していまして、このアルバム収録参加がTOTO結成のきっかけとなりました。
余談ですが、ハナオは幾たびも「 弾いているフレーズがデビット・ハンゲイトっぽい 」と言われてますので、知らずのうちにかなり影響を受けているみたいです。
コード進行は Ⅰ → Ⅲ → Ⅵm → Ⅰ7 → Ⅳ → Ⅰ → Ⅱ#dim → Ⅱm7 → Ⅴ →Ⅴ/Ⅳ → Ⅲm7 →Ⅵm → Ⅱm7 →Ⅴ7、Aメロもサビも間奏もこのパターンの繰り返しです。
おわかりのようにルートの5度および半音進行という、教科書に取り上げたくなるようなプログレッションです。
エンディングの Ⅳ → Ⅵ# → Ⅰもおしゃれで気が利いています。
曲のテンポは60~65、速度は一定ではなく雰囲気に合わせて臨機応変に対応しています。
ビートがアナログだった昔はこういう趣のある曲がたくさんありましたね~。
演奏時間4分08秒。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。