フジテレビの人気クイズバラエティ「 超逆境クイズバトル!!99人の壁 」( 以下「 99人の壁 」)にて、3月7日(土)“ディズニー知識王決定戦”が放映され話題となっています。
東京ディズニーランド開園以来のファンであるハナオも大変楽しく拝見させていただきました。
が!最近の「 99人の壁 」で気になることも……。
ディズニースペシャルの個人的な感想を少々、番組としての「 99人の壁 」に苦言を申させていただこうと思います。
99人の壁ディズニースペシャルの感想
まず、「 99人の壁 」ディズニースペシャルは面白かったです。
ディズニークイズの挑戦カテゴリーを4部門に分ける構成は、アタリでした。
「 不朽の名作 」部門、「 東京ディズニーリゾートの秘密 」部門、「 東京ディズニーリゾートのトリビア 」部門、「 意外と知らないキャラクターの秘密 」部門。
でも、「 東京ディズニーリゾート 」の「 秘密 」と「 トリビア 」は、問題の難易度( マニアック度 )に若干の差があるだけで、これらは一緒でしたね。
ディズニーマニアにも各々得意・不得意はあり、あらゆる知識を完璧に網羅したディズニー博士なんてまずいません。
少なくともハナオもそういう人には会ったことがありません。
世界中探しまくればひょっとしてどこかにはいるのかもしれませんが、もし存在するならそれは人間ではなく神様でしょう。
かく申すハナオもそこそこのディズニーマニアですが、実はピクサーも含むディズニー映画はしっかり観ていないがゆえ弱点だったりします。
リアルタイムで視聴しつつ自己採点してみたら正解率は74.7%。
楽勝で8割は正解できるだろうとのぼせていましたが、映画問題がボロボロでこの体たらくでした……情けない!
いずれにせよ、「 99人の壁 」を久しぶりにワクワクしながら楽しませていただきました。
……久しぶりに。
正直、ここ最近の「 99人の壁 」は相次ぐ設定変更で、番組開始当初の緊張感と魅力が失われていると思っていたからです。
あえて“改悪”と呼ばせていただきますが、「 99人の壁 」に施された改悪5つを論ってみます。
「 99人の壁 」5つの改悪
「 99人の壁 」は、3回のパイロット版を経て2018年10月からレギュラー~セミレギュラー放送されるようになりました。
1人のチャレンジャーの得意分野に99人のブロッカーが挑む画期的なクイズ番組は、フジテレビの社内コンペで優勝した入社2年目の千葉悠矢ディレクターによって生み出されました。
ハナオはパイロット版の初回から視聴していまして、その斬新なコンセプトに大いに感心しました。
それと同時に、100人数分の問題を揃えるのはさも大変であったろうと、スタッフの労力に思いを馳せました。
ゆえにまさかのレギュラー化に驚いた次第ですが、上記の憂慮は的を得ていたようで放送回を重ねるごとにどんどん設定が出題者の楽な方向に変わっていっています。
「 99人の壁 」改悪その1:常連優先システム
番組開始当初は「 誰でも参加できる 」を売りにHP上で大々的に参加者を公募していましたけど、ほどなくして一度番組に出演すれば優先的にパネラーに選ばれる“常連システム”にほぼ落ち着いてしまいました。
視聴者からは、気になるあの人がまた出てる!とパネラーに親近感を覚えるメリットもあるものの、絵的なマンネリ感に支配されるのも免れません。
同じパネラーが以前と類似したもしくは全く異なるカテゴリーで何度も壁に入りこむのは、少々あざといと感じましたしやっぱりシラけました。
「 99人の壁 」改悪その2:スペシャルワンマッチの乱発
次に、辟易したのはスペシャルワンマッチと呼ばれる著名人ゲストの乱入コーナー。
ミュージシャンのToshiさんが一般パネラーに混ざってチャレンジャーの座を自力でゲットし、カテゴリー「 モンブラン 」で挑むも推しくもグランドスラム獲得はならず。
このときはハナオも興奮しましたし、ネットでも大バズりして盛り上がりました。
それに味を占めて柳の木の下にどじょうを大量投入。
以降は有名人特権で予選免除のチャレンジシステムが頻繁に登場し、番組の回を重ねるごとに尺も大きくなっていきました。
負けっぷりが良すぎてついに自費を払ってまで挑戦した元スポーツ選手タレント、番宣以外の何物でもないぞろぞろ揃って複数で登場する出演キャストたち、自分自身の問題という反則技でグランドスラムをもぎとっていった大物歌手等々……。
絵面は派手ですし視聴率の呼び水にはなるのでしょうけど、本来の主旨で楽しみたい視聴者には所詮余興でしかなく、短気なハナオは録画を早送りやCMまでスキップしたことさえあります。
「 99人の壁 」改悪その3:ファイナルステージ持越しと3本勝負
チャレンジャーが5問連続正解でグランドスラム100万円獲得!……の緊迫感に水を差される最終コーナーへの5問目の持越しと、チャレンジャー大甘救済の2本先取3本勝負の導入。
番組クライマックスの盛り上げプラス視聴率維持が目的ですかね、これ。
ぶっちゃけセンスがよろしいとはお世辞にも言えません。
確かにブロッカーがロクに問題を聞かず自滅覚悟でボタンを乱打するケースがどんどん多くなりグランドスラムへの障壁は上がる一方ではありましたが、これはペナルティを強化もしくは出題形式を変更すれば対応可能だと思いました。
そもそも3本勝負にしたところでブロッカーのボタン乱打自体は収まりませんし、ルール改変以降のグランドスラム達成者のほとんどはきちんと1問目をとっていますしね。
「 99人の壁 」改悪その4:ブロッカー挑戦権獲得の廃止
チャレンジャーが得意分野で挑んだクイズを、壁にいるブロッカーが阻むと次のチャレンジの挑戦権を獲得できる元来のルール、これが実践されなくなりました。
ブロックボーナスと呼ばれる正体不明の景品( 以前は現金 )を授かるだけで、シラッと規定のチャレンジャーにすり替わるだけ。
ブロッカー挑戦権は事実上廃止と思われます。
ここ最近は「 リベンジマッチ 」や「 下剋上SP 」など決まったテーマやグランドスラム達成者たちのチームマッチばかり。
ディズニースペシャルだってその一環ですし、ハナオなどはディズニーをテーマにしたクイズだったら「 99人の壁 」に依らず、他の番組でもワイワイ騒いで楽しめてしまいます。
「 99人の壁 」改悪その5:子供軍団VS大人の構図
上にも書きましたように、ここのところスペシャルプログラムばかりの「 99人の壁 」ですが、そのなかでもっとも受け入れ難いのがコレです。
子供は可愛いです、子供は観ているだけで癒されますし、一挙手一投足が微笑ましいです。
それは認めます。
でもかくして顔が認知され知名度がついてきた彼ら彼女らを、ホイホイ担ぎ出し使いまわす右へ倣えの真似っこ手法は、性分的に好きにはなれません。
「 99人の壁 」だけではありませんよね、あの子たちを他局のいろいろな番組で見かけるようになりました。
同じくして子供チャレンジャーに対峙する大人が、また毎日のようにどこの局でも見かける東大生ですから、食傷気味を通り越して口から何か出てきそうにさえなります。
もったいない、あ~もったいない!
「 99人の壁 」は他に類を見ないコンセプトが売りだったのに、なぜ金太郎飴の輪切りみたいな作りにしちゃうのかな?
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甚だもったいないと思います。
「 99人の壁 」最後の壁は佐藤二朗
文句ばかり並べても建設的ではありまえんので、どうしたら良いのか申し上げますと、前項に挙げた改悪を元に戻せば良いだけの話です。
すなわち
・パネラーの常連優先を廃し
・著名人も差別なく壁から参戦させ
・チャレンジャーは5問目まで途切れなくクイズに挑み
・ブロッカー挑戦権システムを復活させ
・安易な子供企画と東大生登用を止める
憶測の域を出ませんが、これら改悪は「 99人の壁 」発案者の千葉悠矢ディレクターの本意では無いと思います。
ゴールデンタイムのレギュラー化ともなれば上や横からいろいろと口を挟む輩も増えしがらみに縛られ、時間の経過と共にいびつな変形を遂げていくのは宿命とも言えます。
そうやって「 昔の方が面白かった 」と飽きられ消えて行った番組をいくつ観てきたことか……。
「 99人の壁 」も例外に漏れずの印象ですが、それでもハナオがまだ当分観続けようと思っているのは存在感ありすぎのMCがゆえです。
バイプレイヤーとして映画やTVドラマでお見かけし存じてはおりましたが、ブレイクしたのは「 勇者ヨシヒコ 」シリーズの仏役で、ハナオもそれ以来大注目の俳優となりました。
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スポットがより強く当りはじめた彼をバラエティ番組のMCに起用するウルトラCは世間をあっと言わせましたが、最近は手慣れてこられたようで無難に番組をまわしていらっしゃるなぁと感じていました。
悪く言うと少々埋もれがちになっているのかなぁと。
しかし、ディズニースペシャルでトレンディエンジェルと東京ディズニーランド&東京ディズニーシーのロケではしゃいでいる佐藤二朗さんは最高に輝いていました。
良い意味であれほどディズニーに似合わない人はなかなかいない!(笑)
違和感が凄すぎです。
でも、それがとにかく愉快で、観ていて幸せな笑いに包まれてしまいました。
「 99人の壁 」崩壊を持ちこたえる最後の壁は、MCの佐藤二朗さんなのかもしれません。
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「 99人の壁 」次回は4月18日(土)夜7時~の放送予定です。