「 ぐるぐるカーテン 」乃木坂46
作詞:秋元康 作曲:黒須克彦 編曲:湯浅篤
2012年2月22日発売
目玉焼きには醤油一択のハナオです。
今回のイントロが短い名曲たちは、乃木坂46の「 ぐるぐるカーテン 」を取り上げます。
さわやかさに溢れた名曲「 ぐるぐるカーテン 」
乃木坂46のデビューシングル
音のブログのイントロが無い名曲たちで乃木坂46を取り上げるのは「 気づいたら片想い 」に次いで2曲目となります。
「 ぐるぐるカーテン 」は乃木坂46の1stシングルの表題曲です。
乃木坂46は、国民的大人気アイドルグループAKB48の公式ライバルとして2011年8月から活動を開始。
最初にメディアリリースされたオリジナルソングはAKB48の「 会いたかった 」をリアレンジした「 会いたかったかもしれない 」でした。
なぜこの歌を選んだのかのコンセプトという名の理屈はさておき、個人的には好きなアプローチでは無かったこともあって若干斜に構えて眺めていました。
2018年に年が明けてリリースされたデビューシングル「 ぐるぐるカーテン 」を聴いたときは、その反動もあってか軽く衝撃を受けました。
ハナオのみならず、普段アイドルにほとんど興味を示さない音楽仲間たちが、乃木坂メンバーの美少女ぶりとこの歌がなかなかの良作だと話題にしていたくらいです。
乃木坂46の初々しさが眩しい!
「 ぐるぐるカーテン 」のセンターは生駒里奈。
両脇を固めたのは生田絵梨花と星野みなみ。
このフロント3人のユニットを思い返すと懐かしさに甘酸っぱい想いがこみ上げてきます。
みんな初々しかったな~。
プロモーションビデオの演出も出色の出来で、AメロBメロとソフトフォーカス・シルエット・バックショットなどでわざと人物を認識させず、サビで後ろ向きから一斉にクルリとターンする振り付けがインパクト大でした。
余談ですが、4年前の秋田県に旅行した際に生駒ちゃんの出身中学校にわざわざ寄り道して「 お~、ここか~ 」なんてテンション上げていました(笑)
本荘ハムフライ、美味しかったな~。
「 ぐるぐるカーテン 」のアレンジについて
演奏のテンポはBPM128、リズムはモータウンビート。
モータウンビートというと、一般的には以前イントロが短い名曲たちで取り上げた少女隊の「 Bye-Byeガール 」で説明したこの↓リズムが知られています。
一方、「 ぐるぐるカーテン 」の4つ打ちリズムもモータウンビートのひとつなのですが、最近ポップス歌謡にやたら多いEDMの4つ打ち曲もモータウンビートと呼べるかというとちょっと微妙……。
「 ぐるぐるカーテン 」はイントロのスネア4つ打ちがモロにモータウンビートなので、こちらにカテゴライズされると思います。
2小節のイントロからサビの前半部分にケーデンスをくっつけて頭に持ってきています。
ここで前半部分だけちょい見せしているのが“なかなか心憎いワザ”その1。
Aメロは歌詞に注目で3小節。
「 教室 」( 2番は「 私たち 」 )の符割りが他の部分に比べて細かく、言葉が小忙しく詰め込まれています。
これはコスチュームも含む乃木坂メンバーのビジュアル、歌詞そのものの内容、旋律とコード進行などアレンジ、これらの方向性が“清楚でちょっといいとこのお嬢様”っぽいイメージに寄っているのを、いたずらっぽく修正する役割をしているのだろうと推察します。
要するに設定になっている年代特有の、予測が出来ない突然のおしゃまな動作、深掘りすると心と体のインテンポに徹しきれない良い意味での不安定さ……そういったものを醸そうとしたのではないでしょうか?
勘繰りすぎかもしれませんが、案外的ははずれていないと思いますよ~、これが“心憎いワザ”その2。
サビに入って被さるコーラスが出だし部分と違ってアルトパートが強調され、部分的にオープンボイシングになっています。
最下声部は基本ペダルノートや半音進行であまり動かず、短9度や短6度のオルタードテンションピッチも散りばめゴスペルを思わせる美しい響きを作りだしています。
伴奏にハープやチューブラーベルも加わり、頭サビでは味わえなかった感動が広がります。
これが“心憎いワザ”その3。
サビ後半のコード進行もドラマチックで、Ⅰ → ⅤonⅦ → Ⅰ7on♭Ⅵ → Ⅵ7 → Ⅱm7 → Ⅳm7 → Ⅰ~と流れてきます。
ベースの半音進行から、スーパードミナントの前にセカンダリードミナントを置いてからサブドミナントコードへ。
聴き手を揺さぶりたいときにはコレの“壁ドン”手法が“心憎いワザ”その4ですが、今さらさすがに“壁ドン”は古いか(笑)
演奏時間4分2秒。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。