東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドは、今後の対応について、行政の指導があった場合は従うとしつつ、「中国からのお客様の入園をお断りすることなどはしない」と、現段階での方針を示した。
ハフポスト日本版より引用
予想通りの対応でした。
中国国内を中心に拡散している新型コロナウイルスによる肺炎は、日本国内でも感染者がカウントされ、28日には指定感染症に閣議決定される見込みとなっています。
今月25日よりはじまった旧正月・春節により、見込み70万人超えの中国から観光客が来日もまだ前半戦で日本の政府も国民もみんなピリピリしています。
さて、ハナオが自分の行動エリアの内で中国の方ともっとも出会う機会が多い場所は千葉県浦安市の東京ディズニーリゾート( 以下、TDR )で、コロナウイルスのニュースを耳にしたときも、真っ先にランド・シー両パークの安全対策がどうなるのか気になっていました。
去る東日本大震災のときには見事なゲストアシスタントを見せたTDR。
さて、今回のコロナウイルスに関してはいかがなものなのでしょうか?
東京ディズニーランド・東京ディズニーシー運営側のコロナウイルス対策
わかりやすいようにパークの名称をタイトルにしましたが、つまりは両パークの運営・株式会社オリエンタルランド( 以下、OLC )発表の園内対策についてです。
現状で判明しているのは……
1)中国人観光客の入園規制はおこなわない
2)体調管理はゲスト任せ
3)キャスト・ゲスト共にマスクの着用義務を科さない
4)清掃作業の徹底は従来通り
5)トイレに消毒液の設置
これらをひとつずつ検証してまいります。
ランド・シーのコロナウイルス対策の裏事情
中国人観光客の入園規制はおこなわない
香港と上海にもディズニーランドが開園した後も、TDRの中国人人気は衰えを知りません。
キャストのサービスはもちろん、パークメインテナンスや日本人ゲストのマナーの良さがその理由だと言われていますが、確かに老若男女国籍人種を問わずいつ誰が行っても最高の楽しみを供給してくれる安心感があります。
そんなTDRが、他の観光地・商業施設・遊技場等に先だって過剰な?対応を取れるはずがありません。
どこよりも早く「 中国からのお客様は来園お断り! 」なんてやろうものやら、ディズニー本社やディズニー信者の皆さんから「 ホスピタビリティに反する 」と大目玉を喰らうのは明白です。
例え上海ディズニーランドが閉園措置をとろうとも、ひと海越えた日本のディズニーテーマパークには無関係なお話。
中国人密度が高いTDRで彼ら抜きの運営はまずありえず、ありえるなら全面閉園の方でしょう。
というわけでこれは仕方がありませんね~。
体調管理はゲスト任せ
中国からの来園者、日本からの来園者にかかわらず、個々人の体調を考慮した上でご来園頂きたいと考えております。( OLC広報担当者 )
休日ともなれば数万人のゲストが訪れるTDR、現実的にひとりひとりの熱を計ったり顔色を窺ったりするのは不可能です。
日本人でも遠方からだと若干の体調不良をおしてインパークするくらいですから、飛行機に乗ってまでお越しの中国の方はなおさらでしょう。
「 う~ん、ちょっと熱っぽいかな、いいや薬を飲んで遊んじゃえ! 」
嫌味で書いているわけではありません。
自分の体調不良がコロナウイルス肺炎によるものとわかっていての確信犯ならもちろん論外ですが、ひょっとしてただの風邪かもしれないのに楽しみにしていたインパークをやめたり時間を削ってまで病院に検査を受けにいかないですよね?
前項の国籍による入園拒否までいかずとも、充てにならない熱センサー測定やマスク姿や体調の悪そうなゲストを片っ端からつかまえてインタビュールームに拉致するわけにもいかず( 救護室にはご案内できません )、結局は入園者の自主性に任せるしか手は無いわけです。
つまり、これも仕方がない!
キャスト・ゲスト共にマスクの着用義務を科さない
ディズニーキャストは、マスクの着用が許されていません。
ハナオは重度の花粉症患者で、だから春先のインパークではなぜキャストさんは誰もマスクを着けずに笑顔でいられるのか不思議でなりませんでした。
サテライト( 採用面接 )のときに花粉症の人は篩( ふるい )にかけられてしまうのかな?
それともディズニーブランドのめちゃくちゃよく効く花粉症の薬でも飲まされているのかな?
冗談はさておき、花粉症は別として風邪などでマスクを着用しないと仕事ができない体調のキャストは、オンステージ( ゲストがいる場所 )に出すことなく帰らされてしまうそうです。
今までもそうで、インフルエンザが流行していようが、多種のウイルス性肺炎が猛威を奮っていようが、例外はありませんでした。
ですから、今回のコロナウイルス肺炎発生でもその鉄の掟は破られることは無いことはわかっていました。
ただ……
キャストはまだしも、ゲストに対してはもっと強くマスクの着用を訴えても良いと思います。
前出のようにシフトに入るキャストは体調万全が前提でも、待ちに待ったインパークに浮かれるゲストは健康二の次な人がわんさかいます。
ハナオも冬のランドとシーでうつされたと思われる風邪で数回ダウンしていますし、中には「 あ、今、オレ風邪もらった! 」とわかったときさえありました。
キャストよりも絶対数で遥かに上回るゲストがマスクを着用するだけでも、園内感染のリスクはかなり下がるはずです。
【追記】OLCは、28日より希望するキャストのマスク着用を認める方針に変更いたしました。
清掃作業の徹底は従来通り
“清掃作業の徹底”もOLC広報の文言そのままなのですが、ランドもシーも園内はとにかく綺麗に清掃されています。
清掃専門のキャスト・カストーディアルたちのおかげなわけで、たとえばポップコーンを落としたりするとその辺のスズメよりも早く彼らが駆けつけます。
問題は“徹底する清掃作業”がコロナウイルスの感染対策として有効か?ということです。
人から人への感染の可能性がほぼ確実となった今回のウイルスが、どのような経路をとるかを考えてみます。
1)感染者が他の人に触れての直接感染
2)感染者のクシャミや咳による飛沫感染
3)感染者が触ったものに他の人が触れる間接感染
さすがにこれだけ毎日コロナウイルスのニュースがTVやネットで流れていますから、今のアメリカ大統領の名前も知らないボンクラでも無い限り、大人も子供もむやみに身内以外の人に触れることは多くないでしょう。
飛沫感染もマスク着用で防げますから、前項のゲストアプローチで危険度は下げられます。
ランド・シーの両パークで極めて厄介なのが、感染者が触ったものからうつされてしまう間接感染。
アトラクションの壁や手すりからはじまり、3Dメガネ、ショップのグッズ、キャラクター造詣のプロップス、モンスター用のサーチライト、しゃべるゴミ箱のフタ、亡霊が下ろすセーフティーバーなどなど、誰かが触るたびに清掃キャストがいちいち拭いたり消毒したりはできないものが山のようにあります。
もっとも、手で触ったものを手で触り返したくらいではウイルスの感染は起こりません。
汚れた手で目・鼻・口などの粘膜を触るのがNG。
今回に限らず、ハナオがいつも冷や冷やしながら見ているのが、どこ触ったかわからない手で子供たちがつまみ食うポップコーンです。
チュロスみたいに包装紙で隔ててあれば良いのですけど、相手がポップコーンではいかんともし難いですね。
本題から横道にズレましたが、“清掃作業の徹底”はあまり気休めにはなってくれないかな。
トイレに消毒液の設置
今回のコロナウイルス対策のなかで、もっとも意味不明。
おそらく、消毒液による洗浄は感染対策に効果的なので、トイレにいけば消毒液が置いてあるからそこで手を洗ってください、ということだと思います。
トイレで用を足す際だけでも、消毒液を使ってしっかり手を洗えばウイルス感染のリスクは若干下がるとは思います。
でも、用を足す以外の機会にわざわざトイレに足を運び消毒液使って手洗います?
これから食事を摂る際にどこかに消毒液は無いか、あ、そうだトイレにあるんだった!で思い出す清潔好きな家族とかがいないとは限りませんけどね~。
前項との絡みで、アトラクションの待ち列やショップの入り口、各エリアの道すがらやコーナー各所に消毒液を配置する対策であるなら納得もできますが。
ビジュアル的にパーク観を損ねるから無理ならば、ディズニーキャラチックな消毒液サーバーにしちゃえばいいわけですし、そしたら今年に限らずずっと使い続けられますでしょ?
冬と乾燥期がある日本でそういう提案があがったこと無かったのですかね?
ハナオがパークに提案してみようかな。
コロナウイルスが鎮静するまではインパークは慎重に
最期にハナオの個人的見解ですが、できればコロナウイルス騒ぎが鎮静化するまで、または短くとも春節終了後ウイルスの最長潜伏期間と言われている10日が過ぎるまでは東京ディズニーランド・東京ディズニーシーのインパークの検討は慎重にされた方がよろしいかと存じます。
もし、それでも近々にインパークされるのであれば
・マスク着用
・人ごみに入り込まない
・やたらあちこち触らない
・ウェットティッシュや除菌シートを持ち歩き、こまめに手を拭く
・トイレを見かけたら用を足さなくても消毒液で手を洗う
これらの励行をこころがけましょう。
そしてインパーク後の体調の変化を注意深く観察し、異変を感じたら早めに病院で診察を受けてくださいね。
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今回も最後までお読みいただきありがとうございました。